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オーストラリアドル(AUD、豪ドル)の値動きの特徴とトレード戦略

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こんにちは、『為替市場は歪まない』管理人です。

あなたには、                                          

Web上にAUDに関する有用な情報が少なくてとてもつらい。
AUDを取引したいけれど、どうトレードしていいかわからない。
AUDがなぜ動いているのか、その理由が検討もつかない。
AUDUSDで爆損した。

といった経験はありませんか?

そんなあなたのために、管理人がこれまでの経験を踏まえて解説記事を作成しました。

この記事では、豪ドルを取引したことがない初心者から上級者まで、豪ドルの変動要因など基本的な論点から、効率的な通貨ペアの選び方や相関の高いプロダクトといったマニアックな情報まで、一般向けにまとめてあります。


AUD(豪ドル、オーストラリアドル)の値動きの特徴

今回はオーストラリア・ドルの性質や値動きの特徴、変動要因について説明したいと思います。

オーストラリア・ドル(AUD)はご存知の通り、オーストラリアの通貨です。豪ドル、オージードルなどと呼ばれますが、同じ意味です。また、ニュージーランドドルと合わせて、オセアニア通貨というくくりに分類されます。下記、豪ドルで表記を統一します。

円やユーロ、ドルに比べて、豪ドルをトレードする人はそれほど多くないという統計がありますが、特徴的な動きをすること、局面によっては一方方向に大きく動くことから、トレードできるようになったほうが圧倒的に有利です。

 

豪ドルの性質

まずは、豪ドルの特徴について見ていきましょう。

豪ドルの特徴は大きく分けて以下の3つになります。

  • 比較的、高金利通貨
  • 資源国通貨
  • リスク通貨

 

「比較的高金利な通貨」

豪ドルと聞くと、まず高金利を思い浮かべる人は多いと思います。たしかに、そのような時代はありました。次のグラフは、オーストラリアの政策金利の推移です。

オーストラリア政策金利推移

 

 

2008年のリーマンショック前は、政策金利が7%以上あったこともあり、文句なしの高金利通貨でした。金利差、スワップポイントを目的とした、長期保有の豪ドル買いが盛んにおこなわれていた時期でもありました。

しかしその後、景気減速や輸出競争力を底上げするために利下げを繰り返し、2017年1月時点では、1.5%まで低下しています。

また、主要国の政策金利を比較してみましょう。

主要国の政策金利

オーストラリア豪ドル、ニュージーランドドルは、主要先進国と比べれば高金利ですが、いわゆる新興国から見ると、非常に低金利です。金利差を目的とするのであれば、為替変動リスクはあるものの、新興国通貨の方が魅力的です。近年では、高金利通貨として日本人に選好されているのは、ブラジルレアル、メキシコペソ、トルコリラなどの新興国通貨です。

このような背景から、豪ドルの主要通貨に対する金利差は以前ほど大きくないため、高金利通貨とは言いにくくなっているのが現状です。

 

「資源国通貨としての豪ドル」

オーストラリアはもともと農畜産物や鉱産資源を多く輸出する世界有数の資源国です。

このことから、豪ドルは資源国通貨であるという重要な特徴があります。資源国通貨は、資源産出国の通貨のことを指し、一般的にはグローバルな資源価格と連動する通貨のことを言います。

なお、主な資源国通貨は豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドルです。

簡単にまとめておくと、

豪ドル→鉄鉱石、石炭、銅価格との連動性が高い

ニュージーランドドル→乳製品価格との連動性が高い

カナダドル→原油、原油関連製品との連動が高い

という特徴があります。

基本的には、その国が算出する資源価格と比較的高い相関を覚えておくと簡単です。

具体的にチャートを見てみましょう。

豪ドルドルレートと鉄鉱石推移

豪ドル円レートと銅価格推移

豪ドルが鉄鉱石や銅の価格と高い相関を保っているのが見て取れます。もっとも、豪ドルに対して、豪ドル・ドルのレートは、通貨ペア相手の米国の事情が大きく反映されるため、相関が崩れている局面があります。とりわけ2016年11月以降、トランプ米大統領候補勝利後のドル高の影響が大きかったため、相関が崩れています。豪ドル円のチャートでも、同様の理由から相関が低い時期があります。

 

「リスク通貨としての豪ドル」

一般的に、リスク性商品は、株高・債券安の局面では買われ、株安・債券高の局面では売られる傾向にあります。

豪ドルにもこの傾向があり、世界経済が安定している局面では、じりじりと上昇する傾向がありますが、リスクオフ局面に入ると、急速に下落しやすい性質があります。リスクオンの局面で豪ドルが買われているときは、ニュージーランドドルも同様に買われている他、株価が上昇している場合が多く、一方でユーロや円が売られやすい傾向にあります。通貨単体ではなく、他の通貨の動きにも注目することで、リスクオンオフを認識しやすくできるのです。

 

豪ドルの変動要因

前項では豪ドルの特徴を説明しましたが、その特徴をふまえたうえで、次に豪ドルの変動要因について説明していこうと思います。

豪ドルの変動要因は主に以下の4つです。

  • RBA(オーストラリアの中央銀行)の金融政策
  • 中国経済の動向
  • 資源価格の動向
  • 市場の安定とニューヨーク株式・中国市場の動向

 

「RBA(オーストラリア準備銀行)の金融政策」

豪ドルの特徴のひとつに、高金利通貨であることが挙げられるように、豪ドルは金利の動向に大きく影響を受けます。

そのため、通常毎月第一火曜日に行われるRBA(オーストラリアの中央銀行、Reserve Bank of Australia)の金融政策決定会合は、政策金利の発表があるため、最も注目を集めます。(政策金利発表は日本時間13:30)

また、金融政策決定会合のときは金利だけでなく声明文も注目を集めます。これは今後RBAが今後どのような金融政策を行うかの判断材料になるためです。

加えて、金融政策決定会合がない間も、RBA総裁の発言には要注意です。

RBA総裁が豪ドルについての言及をすれば、それだけで十分な豪ドルの変動要因になります。

なお、RBAの仕組みやオーストラリアの金融政策については、別の記事で解説する予定です。

「オーストラリア政策金利推移(再掲)」

オーストラリア政策金利推移

豪ドルドルレートと豪米2年金利差推移

金利差と為替レートの相関が高いということは幅広く知られており、オーストラリアドルと米ドルにもその関係は当てはまります。

オーストラリアと米国の2年金利差とAUD/USDレートがきれいに相関していることが上の図から読み取れます。

通貨の方向性を見る上で、金利差、そしてその要因となる金融政策は非常に重要という点がお分かりいただけるでしょう。

 

「中国経済の動向」

FXで豪ドルを取引していると、中国の経済指標で豪ドルが大きく変動していることに気づくはずです。

ニュースでも当たり前のように豪ドルの変動要因として中国の経済動向が説明されている場合もあり、実際豪ドルは豪州の一部経済指標よりも中国の経済指標に敏感に反応することが多々あります。

これは中国がオーストラリアにとって最大の輸出相手国であることが関係しています。

オーストラリアは世界有数の資源国であり、様々なものを輸出していますが、中国は豪州の輸出全体の3割以上を占めています。

中国への輸出品目は多岐にわたり、輸出だけでなく輸入も中国が豪州の最大の相手国です。

つまり、オーストラリアの貿易は中国に支えられているといっても過言ではなく、中国の金融政策や経済動向に豪ドルは大きく左右されることになるのです。また、中国株はグローバルなリスクセンチメントに大きな影響を与えるため、中国株式市場の動向にも常に注意を払う必要があります。

中国上海総合指数

 

「資源価格の動向」

先ほども触れたように、オーストラリアは世界有数の資源国であると同時に多くの資源を国外に輸出しています。

輸出品目は多岐に渡りますが、特に多いのは鉱産物と農産物で、この二つを合わせるとオーストラリアの輸出全体の70%以上を占めることになります。

そのため、資源価格の動向に豪ドルは敏感に反応します。

特に鉄鋼石と原油の価格には特に敏感に反応する傾向があるので注意が必要です。

 

「市場の安定とニューヨーク株式・中国市場の動向」

最後に、豪ドルにとって最も重要だといえるのは、市場の安定です。

豪ドルの特徴でも触れましたが、豪ドルは未だに市場においてリスク通貨という側面が強く意識されています。

そのため、欧州の債務問題をはじめとする、世界的なリスクの高まりが懸念される場合、豪ドルは売られる傾向にあります。

また、このような場合に注目されるのがニューヨークの株式市場で、世界の株価が安定しているかどうかは、中国株と同様、豪ドルの方向感を大きく左右することになります。

繰り返しにはなりますが、重要なのでもう一度おさらいします。

株価が安定しリスクオン相場になれば、特に日本からの資金が豪ドルに向かう傾向があり、豪ドルは上昇する傾向にありますが、逆に市場が不安定になり、株価が暴落するようなことがあれば、リスクオフの雰囲気から豪ドルは売られる傾向があります。

 

豪ドル円のトレード戦略

ここまで、豪ドルの特徴と変動要因について説明してきましたが、この先は豪ドル絡みの通貨ペアごとの具体的なトレード戦略について説明していきたいと思います。

まずは豪ドル円のトレード戦略です。

豪ドル円を取引する場合、最低限以下の3つの通貨ペアはチェックする必要があります。

  • 豪ドルドル
  • ドル円
  • 豪ドル円

というのも、豪ドル円はクロス取引なので、豪ドルドルやドル円の動きに大きく影響されるからです。

そのためクロス取引の場合は、その通貨ペアに関係のある他の通貨ペアもチェックするというのが基本です。

この基本的な考え方については、別の記事でも詳細に紹介していますので詳しく知りたい方は是非そちらも参照してみてください。

では取引戦略に移りましょう。

まず、豪ドル円を取引する場合は豪ドル、ドル、円のうち、どの通貨が主導で動いているのかを見極める必要があります。

 

「ドルが主導している場合」

もしドル主導で相場が動いている場合、豪ドル円は取引すべきではありません。

というのも、ドル主導で相場が動いている場合、豪ドルドルとドル円は方向感のある動きになりますが、通常ドル主導の場合、豪ドルドルとドル円は反対方向に動くため、豪ドル円は方向感のない動きになりがちだからです。

ドルが主導している場合の豪ドル

 

「円が主導している場合」

円主導の場合は、豪ドルドル・ドル円・豪ドル円が同時に同じ方向に動くのが特徴です。

特に、円安方向に動く場合に3つの通貨ペアが同じ方向に動きやすく、これは日本と豪州の取引時間が重なっていることと、豪ドルが高金利通貨であることから、日本からの豪ドル買いが起きやすいためです。

しかし注意すべき点として、ドル円と豪ドル円は同じ方向に動いているものの豪ドルドルは動かない、または反対の動きをしている場合、豪ドル円には直接的な注文が入っていないことが考えられます。

このような場合は大きな方向感にはならない可能性が高く、他の通貨ペアのほうが効率がいいと言えます。

円が主導している場合の豪ドル

 

「豪ドルが主導している場合」

豪ドルが主導して動いている場合は、豪ドルドルや、豪ドル円が動いているにもかかわらず、ドル円は横ばいといった形になるのが特徴です。

この場合は、豪ドルの材料によって動く場合が多く、豪ドル円、豪ドルドルのどちらでも収益機会があるといえます。

豪ドルが主導している場合の豪ドル

「全体の強弱を意識してトレードする」

ここまで各通貨が主導した場合の関係通貨ペアの動きをみてきましたが、これは一つの通貨が他の通貨に対して全面安または全面高となった場合の動きです。

しかし、実際の為替市場ではそれぞれの通貨は別々の強弱で変動していることがほとんどで、3通貨の場合でも6パターンの強弱関係が考えられます。

ドル・豪ドル・円強弱1

ドル・豪ドル・円強弱2

このように、各通貨の強弱を意識することによって、どの通貨が強くて、どの通貨が弱いということがわかり、最も効率的な通貨ペアをみつけることができます。

 

「豪ドル円を取引する上で押さえておきたいテクニカルポイント」

「豪ドル円(月足)」

豪ドル円の月足

豪ドル円のテクニカルポイントとしては、まず2008年のリーマンショック後につけた最安値である55円が一つ挙げられます。

この水準はリーマンショック後に再びトライされたことは今の所ありませんが、もう一度この水準まで下がった場合、意識されるのは間違い無いでしょう。

また、リーマンショック後に強いサポートとして意識されているのが、72円です。

この水準は何かイベントがあったわけではないものの、過去に何度も跳ね返されており、強いサポートとして機能していることがわかります。

もしこの水準を下回るようであれば、55円まで大きなサポートがないため、大きな下落も予想されます。

最後に、リーマンショック直前の水準も意識されていることに注意が必要です。

リーマンショックが起こる直前の104円は、過去に一度触れたものの、跳ね返されており、レジスタンスとして機能していることがわかります。

大きなイベントにより、相場に急変動が起こった場合、その前の水準というのは意識されがちなので、これは今後大きなイベントが起きた時にも意識しておきたいポイントになります。 

 

豪ドルドルのトレード戦略

豪ドルドルのトレード戦略ですが、こちらはストレート取引ということもあり、必ずしも他の通貨ペアをチャックしつつトレードする必要はありません。

かつて豪ドルが高金利だったときは、豪ドルドルに加えて、豪ドル円の動きも見る必要がありました。

というのも円は最も低金利の通貨の一つであり、取引時間がオーストラリアとかぶることからも、金利差を狙った豪ドル買いが相当額流れたためです。

このように円主導で動いている場合は豪ドルドルのトレードは効率が良いとは言えないため、避けた方がいいといえます。

しかし、ここ数年は豪ドルの高金利通貨としての魅力が薄れ、このような傾向は薄れつつあります。

むしろ豪ドルは原油をはじめとする資源価格に敏感に反応するため、対ドルで取引する場合は資源価格の動向をチェックする方が良いでしょう。

また、最近では米国の中央銀行は利上げに向かいつつある中で、RBAは依然緩和政策を続ける姿勢をみせているため、金融政策の方向性の違いから上値の重い展開が予想されます。(2016年12月現在)

このような金融政策の違いも積極的にトレード戦略に取り込んでいきましょう。

 

「豪ドルドルを取引する上で押さえておきたいテクニカルポイント」

「豪ドルドル(月足)」

豪ドルドルの月足

豪ドルドルでも豪ドルのリスク通貨としての特性から、対ドルで大きな下落が見られます。

このときの下落でつけた0.60000ドルは現在のところ対ドルでの最安値となっており、今後も意識されることが考えられます。

次に対ドルでの豪ドルのポイントとして、2011年にかけてリーマンショック前の水準を上回っていることが挙げられます。

対ドルでリーマンショック前の水準を上回ったのは、主要通貨のなかで現在のところ豪ドルだけで、1.11000ドル付近まで上昇しました。

もっとも、その後は豪州が利下げ局面に移行し、2014年半ばごろからは、米国の利上げ期待の高まりも相まって大きく下落しました。

「IMM通貨先物ポジションの動向」

豪ドル・ドルとネットポジション推移チャート

このグラフを見ても分かる通り、IMMの通貨ポジションは豪ドルドルレートと強い相関があります。

IMM通貨ポジションの動向を豪ドルドルをトレードするときの一つの目安として利用することもできます。

詳しいIMMの見方については以下の記事に最新のデータとともにまとめてあるので是非こちらも参照してみてください。

『IMM通貨先物ポジションのデータ推移と見方、使い方』

豪ドルNZドルのトレード戦略

豪ドルとNZドルは兄弟通貨と呼ばれるほど、ほぼ同じ動きをするのが特徴です。

これはオーストラリアとニュージーランドの金融政策がほぼ同じだということも大きく関係していますが、金融政策の転換機など、両者の金融政策にタイミングのズレが生じる場合があります。

このような場合は、そのギャップを狙った取引が活発になる傾向があります。

そして取引する場合ですが、豪ドルNZドルはクロス取引になるので、豪ドルドル・NZドルドル・豪ドルNZドルの3つの通貨ペアをチェックしましょう。

ドル、豪ドル、NZドル表

しかし豪ドルNZドルを取引する際の注意点なのですが、金融政策にギャップが生じても、最初は素直に動くものの結局は両者の金利差などほとんど関係のない動きをすることが現実ではほとんどです。

これは豪ドルの流動性がNZドルを大きく上回るため、豪ドルNZドルは豪ドル主導で動くことになるからです。

そのためNZドルが主導で相場が動くのは稀だと言えます。

また、豪ドルやNZドルの金融政策は一時的なギャップは生じても、最終的には同じ方向に政策を傾けることになるため、積極的に取引するには難しい通貨といえそうです。

 

対ユーロ、対ポンドでのトレード戦略

この記事では何度も触れましたが、かつて日本時間にしかあまり取引されなかった豪ドルも、最近では欧米時間も活発に取引されるようになり、対ユーロや対ポンドといった欧州通貨とも昔にくらべると取引が活発になってきています。

通常、世界の金融政策というのはある程度同じ方向に舵が取られることがおおいのですが、このように地理的にも離れた通貨ペアは、金融政策が緩和と引き締めというように、逆方向に向かう場合があります。

このような政策の方向感の違いが生じると、その通貨ペアは中長期にわたって一方向に大きく動くことがあり、大きな収益機会を与えてくれます。

そのため各国の金融政策を追い、柔軟に通貨ペアを選択することが収益機会を逃さないために重要です。

 

まとめ

では、これまでの議論をおさらいしましょう。

豪ドルは

  • 比較的高金利
  • 資源国通貨
  • リスク通貨

としての性質がある。

 

豪ドルの変動要因は

  • RBA(オーストラリアの中央銀行)の金融政策
  • 中国経済の動向
  • 資源価格の動向
  • 市場の安定とニューヨーク株式・中国市場の動向

が主なものです。

 

トレード方法については、

豪ドルが主導している動きなのか

それとも、他の通貨が主導している動きなのかを見極めた上で、豪ドルに対して効率がよく、負けにくい通貨ペアを選びましょう。

 

質問等ありましたら、お問合わせへご連絡をお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(記事のグラフは全てブルームバーグ出典です。)

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