1. 経済指標と金融政策で勝つFX攻略サイト
  2. マーケットコメント
  3. ≫2016/07/29 弱い米国GDP発表後、米金利低下、ドル安が進行

2016/07/29 弱い米国GDP発表後、米金利低下、ドル安が進行

LINEで送る
Pocket

2016/07/29 弱い米国GDP発表後、米金利低下、ドル安が進行

マーケットのポイント

本日の目玉は何といっても日銀会合を受けたJPYの動きでした。追加緩和が行われるかどうかが大きく注目されていただけに、会合前、後ともにJPYは乱高下する展開となりました。

USDJPY0729

アジア時間早朝には特に目立ったニュースは伝わらなかったものの、日銀会合を控え思惑的な売買と思われる取引が見られ原因不明のままJPYが急上昇。USD/JPYは103円台半ば、EUR/JPYもそれにつれる形で114円台半ばまで急下落しました。

その後は一時反発し方向感が出なくなるも、昼過ぎに日銀会合の結果が追加緩和措置を講じることを発表するとJPYは売りで反応しUSD/JPY は105 円台後半、EUR/JPY は116 円台後半に上昇したものの、中身を見てみると「ETF買い入れ額を現行の年間約3.3兆円から約6兆円への増加」に留まり、その他の長期国債買い入れ額の増加やマイナス金利の深堀といったそれほど期待に沿ったものではないことがわかるとJPYはすぐに買い戻されるなど荒い動きとなりました。

ETF買い入れ額の増加は倍増に近しいものですが、そもそも過去に同措置が円安に寄与した部分が大きくないことなどから失望感が広がったものと思われます。

一巡後は今回の措置を受け金融株が上昇、日経平均も反発する中でJPYは売り戻しへ向かいますが依然として上値は重く、じり安の状態で欧米時間を迎えます。

その後、NY時間に発表された米GDPが予想よりも弱い結果(予想の半分以下)となると米利上げ観測が急速に後退しUSD売りへ。この局面ではJPYも買われUSD/JPYは102円台前半まで下落しました。

ドル安を好感した原油相場の上昇とともに資源国通貨も勢いづき、対資源国でのドルスト通貨(AUD/USD、NZD/USDなど)の上昇も目立ちました。

各指数の変化

日本国債10年 -0.1900% + 0.080
ドイツ国債10年 -0.1190% – 0.029
英国債10年物 0.6850% – 0.028
米国債10年 1.4531% – 0.051

日経平均 16,569.27 + 92.43 + 0.56%
ドイツDAX指数 10,337.50 + 62.57 + 0.61%
英FT100 6,724.43 + 3.37 + 0.05%
ダウ工業株30種 18,432.24 – 24.11 – 0.13%

原油(NYMEX/WTI) 41.60 + 0.46 + 1.12%
金(COMEX) 1357.50 + 16.30 + 1.22%

各主要通貨の強弱関係

JPY>NZD>AUD>CHF>CAD>EUR>GBP>USD

ドル(USD)

ドルは弱い。米GDPの弱さを受けて米金利が急低下する中で独歩安となりました。

ユーロ(EUR)

EURはやや弱い。USDに対しては強含みEUR/USDは上昇を見せましたが、JPYの強さが重しとなったことでEUR/JPYは下落。NY時間以降資源国通貨が勢いづいたことでこれら通貨に対しても弱含みました。

ポンド(GBP)

GBPは弱含み。USDに続いて弱い通貨となりました。来週のBoE委員会に向け追加緩和期待が高まる中で売られやすい地合いとなっています。

資源国通貨(AUD、NZD、CAD)

資源国通貨はおおむね強い。

NY時間に米GDPが弱い結果となったことでUSDが売られたことが好感された原油の上昇に伴い買いを誘いました。

主な経済指標

≪アジア時間≫

07:45 6月NZ住宅建設許可件数、前月比16.3%増

10:30 4-6月期豪卸売物価指数、前期比0.1%上昇

12:45 日銀、マネタリーベース年間80兆円増、当座預金金利▲0.10%を維持

≪欧州・NY時間≫

15:00 6月独小売売上高、予想下回る 前月比0.1%低下

18:00 4-6月期ユーロ圏GDP速報値、前期比0.3%増 予想通り

18:00 6月ユーロ圏失業率、10.1% 予想通り

18:00 7月ユーロ圏HICP、0.2%上昇 予想上回る

21:30 5月カナダ国内総生産、予想下回る 前月比0.6%減

21:30 4-6月期米GDP速報値、予想下回る前期比年率1.2%増

22:45 7月シカゴPMI、予想上回る55.8

23:00 7月米消費者態度指数、90.0に上方修正 予想下回る

主な要人発言

《アジア・オセアニア》

石原伸晃経済再生相

29日10:44「物価安定目標の実現に向けて日銀の最大限の努力を期待」「CPIの上昇率は鈍化しているが、デフレ脱却に向けた足取りは続いている」

菅義偉官房長官

29日11:19「8月2日に経済対策を閣議決定」「8月3日に内閣改造」

29日16:20「為替の動向をしっかり注視、必要なときはしっかり対応」「日銀としてはしっかり目標に向かって進んでほしい」

日銀声明

29日12:47「ETFの保有残高増加ベースを年6兆円に増額」

29日12:47「成長資金・米ドル特則の総枠を240億ドルに拡大」

29日12:51「CP・社債買い入れ残高は維持」「ドル資金供給オペの担保となる国債の貸付制度を新設」

麻生太郎副総理兼財務・金融相

29日14:06「日銀の追加緩和を政府としても歓迎したい」「日銀と緊密に連携しつつ、政策を総動員してデフレ脱却に取り組む」

29日22:46「為替市場の神経質な動きに憂慮も継続しないことが重要」「必要なときには対応したい」「緊張感をもって注視していく」

黒田東彦日銀総裁

29日15:32「海外経済の不透明感が高まり、市場で不安定な動きが続いている」

29日15:36「物価2%達成は17年度中とみられるが不確実性が大きい」「必要な場合は量、質、金利の3次元で追加緩和を講じる」

29日15:41「マイナス金利や量的拡大が限界に来ているとは考えていない」

29日15:45「海外見てもまだマイナス金利深堀りしていく余地ある」「ETFの買い増し、現時点では最も適切」

29日15:52「政策の総括的検証、量を軽視するようになるとは思わない」

29日15:54「逐次投入しないとは、その時々で必要にして十分な政策をとること」

29日16:06「ETF増額、特定の株価を実現しようとするものではない」「総括検証、さらに何か必要なら金融政策についても考える」

29日16:32「市場との対話に問題があるとは全く思っていない

《欧州》

特に無し

《米国・カナダ》

ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁

29日22:43「低い利回りは現在のFRBの金利を反映していない」

29日23:08「金利は段階的に予測可能な方法で上昇することを望む」「マイナス金利の可能性は非常に低い」

29日23:14「今後数年間、政策金利を引き上げていく」

カプラン米ダラス連銀総裁

30日02:13「われわれは困難な時期に直面している」

30日02:23「エネルギーとドル高による向かい風は弱まるだろう」「米国の第1四半期GDPは驚きだった。第2四半期GDP速報値は驚くほど低かった」「今年の米GDP見通しは2%だが、おそらく1.8-1.9%だろう」

まとめ

なんというか、微妙な結果になってしまいましたね…

ここ最近続いていた報道や観測記事とは一体何だったのか。形としては追加緩和という内容になりましたが、期待外れといった様子。

もっとも、声明の最後の部分にあった「次回の金融政策決定会合において「量的質的金融緩和」、「マイナス金利付き量的質的金融緩和」のもとでの経済・物価動向や政策効果について総括的な検証を行うこととし、議長(黒田総裁)はその準備を執行部に指示した」といった一文から、さらなる緩和期待も完全に捨て切れたわけでもなさそうです。

今年の日銀会合では失望の方が多い結果となっていますが、次回はどんな結果になるのか、今後も材料一つ一つに注目です。

LINEで送る
Pocket

コメント

この記事へのコメントはありません。

コメントする


※メールアドレスは公開されません。